2015年6月21日、浅草KURAWOODでNAADAが出演するライブ・イベント「先崎のポップンカーニバル」を観た。
僕がNAADAのライブを観るのは、これが40回目。前回観たのは2015年3月28日、場所は東新宿 真昼の月・夜の太陽だった。
NAADA : RECO(vo)、MATSUBO(ag) + 笹沢早織(keyb)
では、この日の感想を。
1.RAINBOW
出だしのワン・フレーズをRECOがア・カペラで歌ってから、バックの演奏が加わる構成。アレンジ的にはなかなか繊細だが、PAの出音に関してはラウドなロック的音響でいささか前に出過ぎの印象である。僕の好みを言わせてもらえば、もう少し広がりのある音で聴きたい。
後半の展開は、NAADAとしては結構ロックな感じだった。
2.sunrise
彼らの最も新しい曲のひとつだが、とても素敵な作品。シンプルな歌詞を持った曲で笹沢のハーモニーやアレンジも悪くない。ただ、1曲目同様やや広がりを欠いたラウドな出音が残念である。
もう少し洗練は欲しいと思うが、これから演奏を重ねるうちにどんどん成長して行く曲だろう。この日の演奏を聴いていて、夜明けの穏やかな海原をイメージした。
3.puzzle
シニカルな攻撃性を纏った曲で、NAADAとしては珍しいテイストである。前半の演奏ではややフラットな印象を受けたが、後半の音がブーストするロックな展開が刺激的だ。
NAADAにとっての心情的パンク・ロックと位置付けたい曲である。
4.echo
NAADA二人だけによる演奏で、とても繊細さを要求される楽曲である。RECOもマツボもとても丁寧なパフォーマンスをしているのだが、いささかタイム感がジャストじゃないように感じた。
PA的な音の粗さも気になったが、それよりもっと気になったのは会場の空調の稼働音であった。
5.fly
いつもより、出だしのヴォーカルからして攻めの姿勢を感じさせるパフォーマンス。それに呼応したギターも、ざらついたロック的サウンドを奏でる。ピアノの幾何学的なフレーズも恰好いい。
その代わり、曲の印象はやや重量級の佇まいで「これで後半に、もう少しドラマチックな飛翔感が加われば…」と思わなくもない。
ただ、ラストの突っ込んで行くようなプレイはとてもよかった。
6.愛 希望、海に空
なかなかに斬新さを感じさせるアレンジである。笹沢のクラシカルかつ熱い演奏がインパクト大で、ドキュメンタリー映像のオープニングのような印象である。
そこから一転、RECOは静寂さを伴った美しい歌唱を披露。「希望」というフレーズに強靭な説得力を感じる。
とにかく、スケールの大きさとドラマチックな力強さが聴く者の胸に響く。終盤のゴスペル・ライクな展開から、エンディングに訪れる透明な静寂さが鮮烈である。
この日の対バンはいずれもロックンロールなバンド揃いだったせいか、NAADAのパフォーマンスもそれに対抗するかのような熱さだった。
特に印象に残ったのは、いつもよりずっとアグレッシヴでラウドな笹沢のキーボード・プレイであった。
僕の好みからすると、浅草KURAWOODの音の佇まいはいささか粗っぽくて繊細な演奏をフォローしかねる部分が残念なのだが、この日のPAに関してはそれなりにまとまった出音だったように思う。
いずれにしても、この日のNAADAの演奏には今までとは違った方向性とサウンド・コンセプトが貫かれていたし、意義のあるライブだったと思う。
次回、7月25日真昼の月・夜の太陽の演奏が待ち遠しい。
僕がNAADAのライブを観るのは、これが40回目。前回観たのは2015年3月28日、場所は東新宿 真昼の月・夜の太陽だった。
NAADA : RECO(vo)、MATSUBO(ag) + 笹沢早織(keyb)
では、この日の感想を。
1.RAINBOW
出だしのワン・フレーズをRECOがア・カペラで歌ってから、バックの演奏が加わる構成。アレンジ的にはなかなか繊細だが、PAの出音に関してはラウドなロック的音響でいささか前に出過ぎの印象である。僕の好みを言わせてもらえば、もう少し広がりのある音で聴きたい。
後半の展開は、NAADAとしては結構ロックな感じだった。
2.sunrise
彼らの最も新しい曲のひとつだが、とても素敵な作品。シンプルな歌詞を持った曲で笹沢のハーモニーやアレンジも悪くない。ただ、1曲目同様やや広がりを欠いたラウドな出音が残念である。
もう少し洗練は欲しいと思うが、これから演奏を重ねるうちにどんどん成長して行く曲だろう。この日の演奏を聴いていて、夜明けの穏やかな海原をイメージした。
3.puzzle
シニカルな攻撃性を纏った曲で、NAADAとしては珍しいテイストである。前半の演奏ではややフラットな印象を受けたが、後半の音がブーストするロックな展開が刺激的だ。
NAADAにとっての心情的パンク・ロックと位置付けたい曲である。
4.echo
NAADA二人だけによる演奏で、とても繊細さを要求される楽曲である。RECOもマツボもとても丁寧なパフォーマンスをしているのだが、いささかタイム感がジャストじゃないように感じた。
PA的な音の粗さも気になったが、それよりもっと気になったのは会場の空調の稼働音であった。
5.fly
いつもより、出だしのヴォーカルからして攻めの姿勢を感じさせるパフォーマンス。それに呼応したギターも、ざらついたロック的サウンドを奏でる。ピアノの幾何学的なフレーズも恰好いい。
その代わり、曲の印象はやや重量級の佇まいで「これで後半に、もう少しドラマチックな飛翔感が加われば…」と思わなくもない。
ただ、ラストの突っ込んで行くようなプレイはとてもよかった。
6.愛 希望、海に空
なかなかに斬新さを感じさせるアレンジである。笹沢のクラシカルかつ熱い演奏がインパクト大で、ドキュメンタリー映像のオープニングのような印象である。
そこから一転、RECOは静寂さを伴った美しい歌唱を披露。「希望」というフレーズに強靭な説得力を感じる。
とにかく、スケールの大きさとドラマチックな力強さが聴く者の胸に響く。終盤のゴスペル・ライクな展開から、エンディングに訪れる透明な静寂さが鮮烈である。
この日の対バンはいずれもロックンロールなバンド揃いだったせいか、NAADAのパフォーマンスもそれに対抗するかのような熱さだった。
特に印象に残ったのは、いつもよりずっとアグレッシヴでラウドな笹沢のキーボード・プレイであった。
僕の好みからすると、浅草KURAWOODの音の佇まいはいささか粗っぽくて繊細な演奏をフォローしかねる部分が残念なのだが、この日のPAに関してはそれなりにまとまった出音だったように思う。
いずれにしても、この日のNAADAの演奏には今までとは違った方向性とサウンド・コンセプトが貫かれていたし、意義のあるライブだったと思う。
次回、7月25日真昼の月・夜の太陽の演奏が待ち遠しい。